保護猫の里親になりたいと思っていざ里親募集サイト見てみると…そのほとんどが「単身者応募NG」!?
そう、里親になるということは、 大切な命だからこそのハードルがいくつかあります。その一つが「一人暮らしは敬遠される」ということ。
私自身も一人暮らしかつ男性ということもあり、応募の段階でお断りになってしまったり、補欠扱いになってしまうことが何回もありました。
しかし、絶対に一人暮らしだと里親になれないというわけではありません。むしろ経験者だから言えることですが、 しっかりと対策をすれば一人暮らしでも絶対に里親になれます。
一人暮らしでもリスクを取り除けば里親になれる
そもそも、単身者が敬遠される理由は次のようなリスクがあるからです。
- 長時間の留守番
- 猫が体調を崩した際にすぐ対応できない
- 飼い主が入院・死亡した際の世話
- 結婚や引っ越しなど、再度猫を手放す可能性がある
- 同居人の変化によりストレスを抱える
- 経済的リスク
- 虐待目的
- 譲渡詐欺
最も敬遠される理由は「お留守番時間の長さ」
実際に保護している人や団体の方に単身者NGの理由を聞いてみたところ 、最も心配なのが小さい猫に長時間留守番させることだそうです。
在宅ワークならまだしも、フルタイムで働いている人は最低でも8時間家を空けることになります。 その間、まだ何が悪いことなのかもわかっていない猫は、あなたの想像を超える様々ないたずらをします。(中には悪いことと知っててやってしまう猫も居ます。)
だからと言って、最初の一ヶ月程度ならまだしも、その後もずっとケージの中でお留守番させとくこともストレスの原因になるためあまり推奨されません。
リスクを取り除き、安心してもらえれば譲ってもらえる
里親を募集している人からすれば、もうこれ以上辛い思いをすることがないよう、安全な人に、安全な環境で、のびのびと幸せに過ごしてほしいと思うのは当然のことです。
でも、これらのリスクを全て取り除き、保護している人から安心してもらえれば譲ってもらえる可能性は十分に有りえます。
一人暮らし里親のリスクを取り除く7つのポイント
あなた自身がひとり暮らしで保護猫の里親になるリスクを十分に知り、それらの対策をきっちりとることで里親になることは可能です。
①安心して留守番させられる環境を整える
まずは最大の懸念点である留守番のリスクを取り除きましょう。大事なことは、「怪我をしない環境であること」と「猫にとって快適な環境であること」の2つです。
整理整頓をして怪我をしない環境を作る
具体的には、次のことが発生しない環境を作る必要があります。
- 誤飲
- 誤食
- 落下
- 感電
- 熱中症(寒すぎも注意)
飼ってみたらわかることですが、子猫のマックスパワーは本当にあなたの想像を超えるほど大暴れします。部屋中を走り回るのはもちろん、物は倒すし、ケーブルは齧るし、赤ん坊のように口に入る小さいものなら食べようとするし…ちょっと想像しただけでも危険はいっぱいです。
まず、整理整頓は絶対にする必要があります。猫の口に入りそうなものはむき出しのまま置かず、倒れそうなものもしっかり固定しましょう。
室温管理や退屈しない工夫をして快適な環境を作る
先程の怪我をしない環境にも関連しますが、夏場や冬場の室温管理も絶対に必要です。特に暑さに弱い猫のためにも夏場の室温管理には注意が必要です。猫にとっての最適な室温は20℃~28℃の間なので、エアコンを活用してキープできるようにしましょう。
また、退屈しない工夫も必要です。飲み込めないサイズのボールや、ガシガシ遊べる猫用の人形など、一人で遊んでも安全なおもちゃを用意してあげると良いでしょう。
そして一番大事なのがトイレや水、ご飯などの環境です。たっぷりの水と一日に必要な分の最低限のドライフード、そして清潔なトイレをキープできる環境が必要不可欠です。
例えばトイレの場合、汚れているトイレでは排泄を我慢したり、トイレ以外の場所で排泄をしてしまう猫もいます。複数用意したり、大きめのサイズを用意したりすることが望ましいです。
②いざという時にサポートしてくれる人を用意する
入院することになってしまった時や、出張などの避けられない外泊が今後出てくるかもしれません。そういった万が一の情況も想定し、猫の世話を代わりにしてくれる人を確保しておきましょう。
家族や身近な友人で構いませんが、必ず「猫に抵抗がない人」「信頼できる人」にお願いするべきです。理想としては、猫の飼育経験がある人なら間違いありません。
また、考えたくないことですが万が一どうしても飼うことが困難な状況になってしまった場合に引き取ってくれる人の確保も必要です。保護団体によっては、一人暮らしで猫の里親になる際に保証人や後見人が必要になる場合も少なくありません。
③「猫用貯金」をしとく
猫にかかる費用としては月々大体5,000円程ですが、これは安定しているときの話。一緒に生活するうえで、間違いなくイレギュラーな事態は起きます。
例えば、猫の体調が優れないのを見て病院に連れて行くと、簡単な検査だけでも大体3,000円~5,000円程度します。軽い風邪程度なら不幸中の幸いですが、もし万が一大きな病気だった場合には〇万円かかることは避けられません。
そうした不測の事態に金銭面で心配することのないよう、猫用貯金をしておくことをおすすめします。目安は大体10~30万円ぐらいは常に確保できている状態が望ましいです。
このような貯金があることは保護している人や団体の方の信用にも繋がります。私の場合、猫用の口座を用意し、その残高のコピーをお見せして安心していただきました。
④安定した業種・職種で働く
猫のためにも、そして保護している人から信用してもらうためにも安定した仕事は必要です。
厳しいことを言うようですが、アルバイトやパートではこのリスクが取り除けないため、里親になることは難しいかもしれません。そういった方は、前述の「猫用貯金」を用意してから探すと良いでしょう。
⑤健康な子や、なるべく落ち着いた子を引き取る
保護猫を探す際はなるべく健康状態の良い猫や落ち着いた性格の子を探しましょう。里親になるからには今助けが必要な辛い状態の子を引き取りたいという方も居ますが、100%万全じゃない状態で健康状態が良くない猫を迎え入れるのはお互いにとって良くありません。
また、猫の性格は本当に様々です。常に元気いっぱいの子がいれば、おっとりとしたのんびりやさんな子もいます。なるべく、後者の落ち着きがある子を探すようにしましょう。
⑥四ヵ月未満の子猫は避ける
生まれたばかりの子や、大体四カ月未満の子は絶対に避けるべきです。大げさな話ではなく、まだ生まれて間もない子猫は文字通り付きっきりのお世話が必要なので留守番はさせられません。
また、たとえ四カ月過ぎていたとしても一歳未満の子猫の場合は「体調」と「環境」面に特に注意が必要です。
子猫は体調を崩しやすいから要注意
一歳未満の子猫の場合、おとなの猫と比べて特に体調を崩しやすいです。室温の変化や、食べるご飯によっても体調を崩してしまいます。
また、猫は決して自分から身体の不調を教えてくれません。飼い主であるあなたが毎日相手をし、よく見て、気づいてあげる必要があります。体調が悪いまま放っておくと、最悪の場合命の危険に関わることもあります。
体の不調にすぐ気づけるよう毎日観察し、すぐに病院にいけるよう注意が必要です。
事故防止の徹底が必要
最初のほうで「怪我をしない環境作りを」と紹介しましたが、子猫の場合は更に徹底した事故防止が必要です。
高い所に登ってしまいそうなところには登れないように工夫をし、まだ体が小さいうちは落下等の事故を防ぐためにも高すぎるキャットタワーはやめておくべきです。
ポイントは「もしかしたらこんなことをするかもしれない」と想像が付く部分は徹底的に対策することです。
⑦どんなに猫を愛しているか気持ちをしっかりと伝える
急に何を言っているんだと思われるかもしれませんが、保護している人に猫への思いを伝えるということが意外と大事なことだったりします。
結局の所、一人暮らしをしている人が敬遠される理由は心配だからです。「この人に任せて大丈夫だろうか」「何か別の目的があるんじゃないのか」など、あなた自身を信用していいのかわからないため、敬遠されてしまいます。
中には、虐待目的や里親詐欺をするために保護猫を引き取る悪い人間もいます。そういった最悪な事態を避けるために、単身応募NGとしている人も大勢います。
そのため、これまで紹介したリスクを全て取り除き、あなたがどれだけ猫を愛しているのかをしっかりと伝えることができれば「この人なら大丈夫」と安心してもらえます。
「単身者応募可」の保護猫を探す
ここまで、一人暮らしの里親応募は難しいとお話ししてきましたが、実際には単身者でも応募できる里親募集もあります。
「ペットのおうち」では単身者応募可のフィルタリングができる
例えば、代表的な里親募集サイト「ペットのおうち」では、単身者応募が可能な募集のみ検索することができる機能もあります。
里親募集ページの検索画面部分から、「詳しい条件で検索」をクリックします。すると、種別や募集地域だけでなく、年齢層やフィルタリング設定をすることができます。フィルタリングの種類から「単身者応募可」にチェックをし、検索してみましょう。単身者でも応募可能な猫の一覧が出てきます。
他の里親募集サイトや、保護団体が実施している譲渡会でも単身者応募が可能な子は少なからずいます。最初からそういった子を探し、準備万全な状態であることを伝えることによって、里親になれる可能性はグンとあがります。
最期まで責任を持って、幸せな猫ライフを
これまでのことをしっかり意識し、対策をすることで一人暮らしでも猫を飼うことは可能です。繰り返しになりますが、事実私も里親になることができたので保証します。
ただし、これだけは言わせてください。決して安易な気持ちで里親にはならないでください。 里親になるということは今後10年~20年、新しい大切な家族と一緒に過ごしていくということを自覚する必要があります。
恐らくここまで紹介したリスクを全て取り除こうと行動できるあなたなら大丈夫です。大変なこともありますが、それ以上に幸せな毎日がやってきます。
どれぐらい幸せかというと…

あ~~~ 😢

あ~~~~~~ 😢

あ~~~~~~~~~ 😢
これぐらい幸せです。(語彙力)
猫に対して最大限の愛情を注ぎ、一人暮らしのあなたも幸せな猫ライフを送りましょう!